計画の立て方
-旅行期間が1週間から10日間ぐらいの場合、ガイドブックでは北部・中部・南部の何れかに絞り込むか、リスボンとポルトのみにするプランが多いですが、頑張れば全部制覇できます。それではプランを一緒に立てていきましょう。
移動について
鉄道
-ユーレイルポルトガルパスには3・4・5・8日間のパスがありますが、主要都市間を移動するだけでは元がとれません。その理由としては、
- 主要都市間の移動は、アルファー・ペンドゥラール(AP)かインテルシダーテ(IC)の急行・長距離列車のどちらかであり、インターネットで予約すれば早割が適用され、相当安くなる。
- 鉄道パスホルダーもAP・ICを利用する場合は、5ユーロ程度払い、座席指定券を購入する必要がある。(5ユーロ払うことより、現地で並ぶ時間の方がもったいない)
- インテルレジオナル(IR)やレジオナル(R)などの地域間列車、リスボン、ポルトなど、大都市近郊間を走るウルバノス(U)は相当安い。
-インターネットでは乗車日より2カ月以内になれば予約できるようです。
-列車の選択ですが、主要都市を周るならACかIRの選択になるかと思いますが、ACの方が運賃が高く設定されています。ワゴンのコーヒーなど何れも有料な点はポーランドのEICと異なります。
-予約画面には席の配置図があるため、窓側やコンパートメント、テーブル付などの指定、進行方向かその逆方向かまで指定できます。当然、クレジット決済もできます。
-列車予約をする際の主要駅のコピペにどうぞ
–Lisboa – Oriente、Lisboa – Santa Apolonia、Lisboa – Rossio、Lisboa – Cais do Sodre、Porto – Campanha、Porto – Sao Bento、Regua、Lagos、Faro
飛行機
-「行きはポルトへ、帰りはリスボンから」にこだわって計画を立てたところ、ルフトハンザ航空しかなく、値段も高い。おまけにフランクフルトからの乗り継ぎが悪い。結局行きも帰りもリスボンで、一番乗り継ぎが良いフィンランド航空を利用しました。意外とリスボンからポルトへの鉄道移動は苦になりませんでした。むしろ当日着だとポルト22時以降になる飛行機の方が初めての地ではホテルまで行き着くのが大変だと思います。
-ポルトガルの国内線にはRYANAIRという格安航空会社があります。今回の北部・中部・南部を全て行こうとする計画では、北部はポルトとレグア、中部はリスボン、南部はラーゴスとサグレスを想定していますが、この北部(ポルト)から南部(ファーロ)に飛行機で移動する手段としてこの航空会社があります。早割を利用すれば相当安いので検討してみましたが、荷物料金が人間以上に加算されるため、多少時間が許されるのであれば鉄道の方が安く、結果的には楽です。ファーロの空港はリスボンやポルトの空港のように地下鉄などで移動できず、鉄道駅まで行くのがめんどくさいです。
リスボン
市内観光
-観光で地下鉄を利用する機会は意外とありません。
-シントラ方面の観光に一日設けている人は一日の観光で十分だと思います。
-移動はイエローバス(乗り降り自由な観光バス)といったところでしょうか。イエローバスはバスとクルーズがセットになった「Lisbon Boat & Bus Tour」がお勧めです。ただし、ポルトと異なり、バスは「TAGUS TOUR(地図上ではブルーのコース)」しか利用できません。また、ボートと一部コース(行先)が重なっている部分があるので、もったいないと感じる方もいると思います。バスはイヤホンによる日本語ガイドあります。
シントラ
-リスボンからシントラ・ロカ岬、カスカイスを一日で回ろうという人はロシオ駅まで行き、「Bihete Train &Bus」というパスを買いましょう。私の場合はカスカイスは帰りの通過点に過ぎませんでしたが・・・。イメージとしては、
- ロシオ駅からシントラ行の電車に乗り、終点のシントラ駅まで行く。
- シントラ駅から434番のバスに乗り、途中下車しながらシントラを観光し、再度乗車してシントラ駅まで戻ってくる。
- シントラ駅から403番のバスに乗り、ロカ岬に行く。
- ロカ岬から、403番のバスに乗りカスカイス駅まで行く。
- 地図のルート上ではカスカイス駅は終点のはずですが、何故か降車後も人が乗っていました。(終点ではないのか、運転手に確認し、慌てて降りました)
- カスカイス駅からカイス・ド・ソドレ行の電車に乗り、終点のカイス・ド・ソドレ駅まで行く。(リスボンに戻る)
- カイス・ド・ソドレ駅から徒歩1分のリベイラ市場で夕食。
-「Bihete Train &Bus」という特別なパスが発行される訳ではなく、あくまでも「VIVA viagem」にその内容が書き込まれるだけです。プリペイドカードとして使用し、残金が残っている場合は、その「VIVA viagem」で「Bihete Train &Bus」を購入することはできず、別の「VIVA viagem」が発行され、また発券代0.50ユーロ取られてしまいます。
- 「VIVA viagem」とは、リスボンの地下鉄が発行するカードとガイドブックには書いていますが、先述の通りポルトガル鉄道にも使用できるみたいです。使い方は以下の3通りありますが、残金が残っている状態ではほかの用途に使えないというのが難点です。
- 乗り放題券として使う
- プリペイドカードとして使う
- 地下鉄の乗車券として使う
ロカ岬
-大西洋に沈む夕日がとても綺麗なのですが、カスカイスに行く403番の最終バスは日没前に出発してしまいます。バスの中で日没を迎え、途中一瞬シャッターチャンスがありますが、難しいです。なるべく現地で粘り、写真やビデオを撮っておきましょう。8月下旬でこの程度なので、もっと前に行く方は明るいうちに出発だと思います。
-逆ルートならサンセットが見られますが、それではシントラ観光ができません。シントラ→ロカ岬→シントラなら可能ですが、同じルートを戻るのもねぇ・・・。
-ポルトガル語サイトしかありませんが、参考までに!(403番をクリック)
ポルト
市内観光
-観光で地下鉄を利用する機会は意外とありません。
-ポルトへの到着時間にもよりますが、一日か一日半の観光で十分だと思います。
-移動は歩きかイエローバス(乗り降り自由な観光バス)といったところでしょうか。イエローバスはバスとクルーズとワインの試飲がセットになった「Yellow City Cruises」がお勧めです。バスはイヤホンによる日本語ガイドあります。
レストラン
-メインデッシュを頼むとヨーロッパでは当たり前のように出てくる山盛りのパン。ポルトガルでは有料ですので、いらない人は食べないように!また、パンだけではなく、前菜もしくはメインとも思えるようなスターターが勝手に出てくるレストランもありますので、サービスと思わないように!
-ダントツで安いと思うのが、ボリャオン市場近くにあるラメイラス(LAMEIRAS)。食事は3~4ユーロ、ビールは1ユーロ。ビール飲んでも5ユーロでおつりが来ます。客は地元の人ばかりで、英語は通じないと思ってください。ここでも0.4ユーロ程度ですが勝手にパンが出てきます。手をつけなければお金は取られません。地下鉄の最寄駅は「Trindade」ですが、サンタ・カタリーナ通りを歩いているうちに着きます。日曜日休みでカード不可。
住所:R. Do Bonjardim, 546/548, Porto 4000-118, Portugal
レグア
-思ったより早くポルトが飽きたので、ポルトから2時間かけてレグアまで行きました。途中のドウロ川沿いの車窓は綺麗でしたが、レグアから足がない場合は、それだけの旅になります。
-事実上往復4時間以上かけて、その景色をどう捉えるかが行くか否かの判断基準になると思います。
-私の場合はラーゴスまで鉄道で着く必要があったので、現地滞在時間は1時間半程度でした。大雑把には、
- サン・ベント駅:9時10分→レグア駅:11時08分
- レグア駅:12時48分→カンパニャン駅:14時35分
- カンパニャン駅:15時47分→トゥネス駅:20時53分
- トゥネス駅:21時07分→ラーゴス駅:22時01分
-駅の売店にあるビールは1ユーロと安いので、休憩にどうぞ!
-ポルト・レグア間は乗換不要な列車をお勧めします。上記列車は乗換不要です。
-列車は遅れがちで、予定は狂うことを覚悟して行動してください。
-レグア駅の場合、同じ番線に両方向から列車が入り、ホームにも電光掲示板のような行先を示すものがないため、どこに行く列車なのかわかりません。列車側面にも行先表示がないため、お手上げです。さらに、定刻通りに来ないので、時刻表と照らし合わせて列車を想定することもできません。列車の本数も少ないため、必ず車掌に聞いて確認した方が無難です。間違っても旅行者同士で確認しないでください。ヨーロッパ人の顔に見えても、現地の人とは限りません。昔一緒に間違えた経験があります。お互いわからないからといって、自分に言い聞かせるように慰めあわないでください。
ラーゴス
サン・ヴィセンテ岬
-サン・ヴィセンテ岬 に行くには、平日のみサグレス経由 での直通バスがあります。中心街に宿泊している場合はラーゴスから乗車することになりますが、ラーゴスのバスターミナルは、鉄道駅とは全然違う場所なので、事前に位置を確認しておきましょう。
-夏の時刻表の場合、サグレスに寄らないのであれば、一番楽な乗り換えがないバスのみを利用する場合、
- 10時30分にラーゴスを出発、サン・ヴィセンテ岬に11時25分到着。
- 帰りは15時05分にサン・ヴィセンテ岬を出発し、ラーゴスに16時00分着。
- ラーゴス17時05分の列車に乗れば、トゥネスで乗り換え、リスボン21時26分に到着。
-サグレスにも少し寄りたくて、3時間もサン・ヴィセンテ岬で間が持たない場合は、11時55分にサン・ヴィセンテ岬を出発し、サグレス12時05分下車。サグレスまで行けば、各駅にはなりますが、何本かラーゴス行きのバスがあります。ただし、私の場合、行きの到着時間が遅れて11時45分ごろに着いたので、15時05分を選択するしかありませんでした。(サン・ヴィセンテ岬で乗り降りできるバスは平日で一日2本のみ)
-感覚的には30分では短すぎるし、3時間では長すぎるといったところでしょうか。もちろん個人の趣味にもよりますが・・・。