計画の立て方
他国ではもとが取れない場合が多い鉄道パスもこの国では運賃が高いため必須です。行程にもよりますが、1週間の旅でも複数の都市を周るならもとは取れます。私はスイストラベルパス(旧スイスパス)を購入し、以下のような感じでつまみ食いしてきました。
–1日目:日本→インチョン経由→チューリッヒ・・・チューリッヒ(泊)
–2日目:チューリッヒ→クール→ティラノ→サンモリッツ(ベルリナ鉄道)・・・サンモリッツ(泊)
–3日目:サンモリッツ→ツェルマット(氷河急行)→ゴルナーグラート(ゴルナーグラート鉄道)・・ツェルマット(泊)
–4日目:(午前)マッターホルン・グレーシャー・パラダイス (午後)ベルン、ルツェルン観光・・・インターラーケン(泊)
–5日目:ユングフラウヨッホ観光・・・インターラーケン(泊)
–6日目:インタラーケン(ゴールデンパス・パノラミック)→シャモニ・モン・ブランへ移動・・・シャモニ・モン・ブラン(泊)
–7日目:(午前)モンブラン(エギーユ・デュ・ミディ、エルブロンネ)観光 (午後)ジュネーヴへ移動・・ジュネーヴ(泊)
–8日目:ジュネーヴ観光→チューリッヒ観光→チューリッヒ空港(夜)→インチョン経由→日本・・・(機内泊)
–9日目:日本(夜)
上記の国内移動は全て鉄道です。スイストラベルパスで何に乗れるのかを把握しておきましょう。
チューリッヒ空港駅⇔チューリッヒ中央駅
スイス鉄道 SBBの乗り場はチューリッヒ空港の地下の最下層になります。便が多く、所要時間10分ちょっとで便利です。チェックイン3エリア付近から指示にしたがって地下に降ります。写真は空港から乗った時の車両です。
チューリッヒ空港 Zurich airport(Zürich Flughafen)→チューリッヒ中央駅 Zürich HB
チューリッヒ中央駅⇔クール
チューリッヒからクールに向かうときに利用する特急です。左側に座った方が、湖が良く見えます。クール駅に到着すると向かいに赤い車両「ベルリナ急行」が待機しています。乗り継ぎ数分と大変効率的です。
クール⇔ティラノ
時間帯によって違うようですが、私が乗った「ベルニナ急行」はオールパノラマ車両でした。2等車で十分ですが、スイストラベルパスホルダーでも別途指定席料金が必要です。
パノラマ車両の写真は進行方向と逆向きで撮影していますが雰囲気が出ているでしょうか?座っていると天井以外は全てが窓に見えるくらい大きいです。車両販売のワゴン笑えるでしょ?初めて視界に入ったときはびっくりしましたが、スイスの雰囲気をこんなところからも演出!なかなか気の利いたサービスだと思います。何度も販売に来ますので、慌てて購入する必要はないですョ!
ティラノ⇔サンモリッツ
普通電車はスイストラベルパスだけで乗れます。ティラノ駅では、まだトロッコは連結されていません。シートも革張りで、普通電車とは思えないぐらい高級感あります。レカロシートのようなサポート感あり!
途中、窓から後方を見ると何故か途中からトロッコがついており、慌てて次の駅で乗り換えました。今回は2連結。1両だけの時もあるみたい。どこから連結されたのだろう。後方見たら、「あれ?シマッタ!」って感じ。あわてて「アルプ・グリュム駅」で後方へ移動しました。トンネルと断崖絶壁がスリルあります。トロッコの方が面白いし、自然を満喫できます。もちろん座り心地はこのシート方がいいです。
サンモリッツ⇔アンデルマット⇔ブリーク⇔ツェルマット
これが「氷河急行」の先頭車両です。終点であるツェルマットに行く途中、急勾配を上るため、車両が変わります。駅はサンモリッツです。私は2008年に行きましたが、2010年脱線横転する事故が発生しました。
先頭車両の横にはサンモリッツ⇔ツェルマットの運行区間が英語で書かれています。如何にも専用車両って感じ!結構、カッコいい車両です。
2等車でも日本の1等車より立派です。時刻表上はパノラマ車両ではなかったはずが、パノラマ車両でした。ラッキー!全て席が向かい合っているのが一人旅には不便ですが・・・。イヤホンで日本語ガイドが聞けます。アナウンス直前に正面電光掲示板(テロップ)に「ピンポン」と鳴って、イヤホンの絵が表示されます。全部で70ヶ所ぐらいありました。
予約席は、左の写真のように「赤」で表示されています。一見、日本より親切で優れているように思いますが、実はいいかげんでした。終点のツェルマットまで誰も座らない席もありました。逆に、車掌に「誰も来ない」と言われて、空席表示なので座っていたら、チケットを持った客が乗車してきました。元の自分の席に戻ることに・・・。列車を予約して、この「氷河急行」のみ「窓側がない」と言われて、通路側のチケットだったにもかかわらず、結構、窓側は空席だらけ。もちろん移動しました。何が本当かよくわからん!
ツェルマット⇔ゴルナーグラート
ゴルナーグラート鉄道の運賃は季節によって異なるようですが、出発点のツェルマット(Zermatt)から終点のゴルナーグラート展望台(Gornergrat)までの1万円を超える高額チケットです。スイストラベルパスを提示すると半額になりますが無料にならないので注意してください。区間ごとに料金設定はありますが、観光客はまず最長区間となるこの区間を購入することになります。区間内は乗り降り自なので、リッフェルゼー駅で下車して逆さマッターホルンを楽しむこともできますがめ、私は時間がなかったため、端から端まで往復しただけです。
9時過ぎにサンモリッツを出発し、17時前にツェルマットに着いてホテルにチェックインしたので、ホテルの人には「今からでは遅い」と言われましたが、8月に行った時は18時にツェルマットを出発すれば1時間程度は観光でき、19時50分頃の帰りの鉄道に乗れます。ハイキングをしないのであれば1時間あれば十分です。行きは進行方向右、帰りは左の方がマッターホルンが良く見えます。季節によって終電時間は異なるので、最終列車の時間の確認は必ずしておいてください。ツェルマットからゴルナーグラートまで45分です。
よくガイドブックに載っているホテル横の屋外カフェ。まだ19時前ですが、誰もいません。ヨーロッパのこれくらいの時間だったら、お茶しててもいい時間だと思うけど・・・。展望台は、この場所のもう少し上になります、写真方角反対側です。気温は7℃程度でしたが、日差しもあり、あまり寒く感じませんでした。半袖で十分!寒がりな人は長袖で!
ツェルマット⇔マッターホルン・グレーシャー・パラダイス
ホテルを出て、麓で撮ったものです。アングルはマッター・フィスパ川沿いだと思います。ホテルのマッターホルンビューもこんな感じです。ちなみに私は反対側の安い部屋に泊まりました。マッター・フィスパ川沿いにあるホテルは部屋から見えなくても、玄関先まで降りたらこんな感じに綺麗に見えます。個人的には部屋から見えなくても全然気になりません。もっと他に投資しましょう!
基本はマッター・フィスパ川沿いだと思います。この通り沿いから見えるマッターホルンが好きです。ホテルからシュルーマッテン・リフト乗り場に向かう途中です。朝7時頃でしたが、散歩が気持ちいいです。
マッターホルン・グレーシャー・パラダイスは3,883mと富士山より高いですが、言われるほど酸素の薄さは気になりませんでした。駄目な人はやはり駄目みたいなので参考程度に!昨日のゴルナーグラートよりは標高高い分寒いですがやはり、それ程でもなかったです。0℃前後でした。
マッターホルン・グレーシャー・パラダイスまで登ってマッターホルンを撮りましたが、山の形はもっと標高の低い場所から見た方がカッコいいと思います。
たまたま工事中で、帰りのルートが違ったための偶然の発見です。全く人工的なものが視野に入らないため綺麗!時間があればハイキングしたかったです。
行き:シュルーマッテン→フーリ→トロッケナー・シュテーク→マッターホルン・グレーシャー・パラダイス
帰り:マッターホルン・グレーシャー・パラダイス→トロッケナー・シュテーク→フルック→シュヴァルツゼー・パラダイス→フーリ→シュルーマッテン
ツェルマット⇔フィスプ⇔ベルン
ツェルマットからフィスプまで利用しました。綺麗な車両だと思ったら、写真の最終車両は1等車でした。自分のスイスパス(現在のスイストラベルパス)は2等車用なので、「次の駅で変わればいいですよ」と車掌さんはとても親切でした。でも2等車でも綺麗ですヨ!ベルンへはフィスプで乗換え。ポピュラーな車両です。進行方向左側に座ると良いとガイドブックには書いてありますが、右側も綺麗で、こだわる必要はないです。
ベルン⇔ルツェルン
ベルンからルツェルンに行くにはいろいろな行き方があります。北回りのOlten経由が1時間と最も早いですが、このルートはジュネーヴからチューリッヒに移動する時に通る予定だったので、南回りのKonolfingen、Langnau経由で行きました。1時間20分くらいです。こちらのルートの方がトンネルもなく、のどかです。
ルツェルン⇔インターラーケン
乗換時間を利用してルツェルンの街を少し歩くことができました。このルートの印象は確かに地図上で見るより結構時間がかかります。しかも観光客以外の人も多く、混んでいます。もたもたしていると座れませんヨ!途中マイリンゲンで進行方向が変わります。座席は確かに右側に座っている方がいいかな?進行方向が変わるため全て湖側になるので・・・。
インターラーケン⇔グリンデルワルト⇔ユングフラウヨッホ
インターラーケン・オスト駅から出発です。線路は駅正面。ルツェルンから乗ってきたレーンの反対側になります。駅には頂上の天気の様子がテレビで確認することが出来ます。ホテルにもありますが・・・。ツヴァイリュッチネンで前半分はラウターブルンネン、後半分はグリンデルワルト行きに分かれますので注意!前日から天気が悪く、日程もこの日しかなく、無理に出発しましたが、スイストラベルパスホルダーでも切符は高いため余裕がある方は晴れた日に出発を!グリンデルワルト駅まで40分です。
上の写真の向かい側から出発です。一度下り、グルント駅でスイッチバック。アイガーを見上げたければ、グリンデルワルト駅で進行方向右側の座席に後ろ向きに座りましょう。私は何も見えませんでしたが・・・トホホ。クライネ・シャイデック駅まで35分です。
本当は素晴らしい山々が見える場所なのですが、何も見えませんでした。天気が悪くても結構混んでました。グリンデルワルト経由とラウターブルンネン経由の観光客がこの駅で合流するためです。どちらが先に到着しても、両経由到着するまで出発しません。
びっくり!ユングフラウヨッホに着いたら晴れてた。あきらめてはいけません。だけど、やっぱり電車からの風景が見たかった。贅沢かもしれませんが、個人的には頂上だけが晴れていても、綺麗だけど感動はいまいちカナ?マッターホルンより標高が低いこともあり、寒くは感じなかったです。10℃をちょっと下回るぐらいだったかな?ユングフラウヨッホの頂上は目の前に見えましたが、展望台から頂上まで更に700m程度あります。マッターホルンやシャモニー・モンブランよりは少しだけ標高は低いです。
インターラーケン⇔シュピーツ⇔ツヴァイジンメン⇔モントルー
この電車混んでます。予約の大事さが一番実感できた電車です。予約のない人が当たり前のように座っているので少し驚きましたが・・・。ツヴァイジンメンから乗換えし、出発です。インタラーケンからのパノラミックはいまいちでした。この区間もついでに予約しましたが、空いていたので必要はなさそうです。
モントルー⇔マルティニ
モントルー駅です。ここまで下ってくると、途中車中で見えていたレマン湖も見えません。ゴールデンパス・パノラミックでも、全てが展望車付のタイプではないのでお間違いなく!
モントルーは宿泊予定なかったので、マルティニ方面の乗換時間50分を利用してレマン湖が一望できる所まで階段で降りていきました。本当はこの辺の湖畔にあるカフェで昼食とりながら、ビールといきたかったですが、時間がなく残念。景色がすごくいいところにオープンカフェ(レストラン)があります。(ビールが美味しそうだった!)
マルティニ⇔ル・シャトラール・フロンティエール⇔シャモニ・モン・ブラン
国鉄マルティニ駅ホーム側の端から出発です。先頭車両に乗ると、シュトルプ式ラックレールが良く見えます。結構急勾配です。ガイドブックや時刻表にはフランス国境に入る直前の駅「ル・シャトラール・フロンティエール」で乗換えとありましたが、何故か行きはその次の駅Vallorcine(フランス国境に入って最初の駅)で下の写真の車両に乗換えでした。結構似ています。(ホーム向かい)出発後すぐにフランス警察がパスポートの確認に来ました。英語でいくつか質問もありました。
帰りは乗換えなしでマルティニ駅まで行きました。「ル・シャトラール・フロンティエール」駅の向かいに電車が止まっていますが、乗換えだと思って慌てて乗り込むとまた「シャモニ・モン・ブラン」駅まで連れて行かれるので注意。
モンブランの頂上と思い込み、麓からバシバシ写真を撮りましたが、てっぺんではありません。麓から頂上は見えません。でも雰囲気ある景色です。通貨もスイスフランからユーロになり、またちょっと外国気分です。エギーユ・デュ・ミディまでロープウエイで行って、且つ天気がよければやっとモンブランの頂上が見えます。
エギーユ・デュ・ミディ展望台では天気が悪くてモンブランの頂上は見えませんでした。この先のエルブロンネ行きのゴンドラに乗り、帰りのゴンドラで一瞬頂上が見えました。しかし標高はエギーユ・デュ・ミディの方が高く、マッターホルン・グレーシャー・パラダイス よりほんの少し低いだけです。エルブロンネはイタリアとの国境になるため、パスポート要とのことでしたが、展望台だけなら必要なかったです。マッターホルンが見えました。
モントルー⇔ローザンヌ⇔ジュネーヴ
近くに見えても、目の前に行くまでには結構距離がありました。
ジュネーヴ⇔ローザンヌ⇔ベルン⇔チューリッヒ中央駅
ジュネーヴから乗換えなくチューリッヒ空港駅まで行く列車に乗りました。行きにあまり期間がなかったので、チューリッヒ中央駅で降りて少し観光しました。写真の一番右側が最もポピュラーな特急列車です。チューリッヒ空港駅→チューリッヒ中央駅やフィスプ→ベルン、モントルーマルティニ等結構このタイプは乗りました。